「活性化自己リンパ球・NK細胞療法」の治療成績

当院免疫医学研究室の発表論文

  1 ) Leukoegresin : A factor from rabbit skin associated with Leukocyte Emigration in the Arthus
  Reaction. : Nature(Lond). 218(1968),977
  2 ) The natural mediator for PMN emigration in Inflammation. 1. Purification and characterization
  of Leukoegresin from Arthus skin site. : Immunology,1970
  3 ) Chemotactic Factor associated with Invation of Cancer Cells: Nature(Lond). 226(1070),174
  4 ) Studies on the mechanism of invation in cancer. 1. Isolation and Purification of A factor
  chemotactic for cancer cells.: Int. J. Of Cancer.6,123,(1970)
  5 ) 癌細胞走化因子 (Carcinoegresin) : medicina,7.1970.
  6 ) Immunomodulating Activity of a β-Glucan Preparation, SCG, Extracted from a Culinary-
  Medical Mushroom, Sparassis Crispa Wulf.:Fr.(Aphyllophoromycetideae), and Application to
  Cancer Patients.: International Journal of Medicinal Mushrooms, Vol.5, PP.359-368(2003)

第25回 日本バイオセラピィ学会学術集会総会で当院の研究成果を発表

「Trastuzumabで刺激した強化免疫細胞治療の可能性」を学会にて発表

平成24年12月13、14日に岡山県倉敷市で開催された第25回日本バイオセラピィ学会学術集会総会にて当院免疫医学研究室より、研究員 題「Trastuzumabで刺激した強化免疫細胞治療の可能性」という演題で発表いたしました。 昨年度発表した研究内容をさらにマウスを用いた乳がんの治療実験を行い、臨床への可能性を検討したものです。

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新しい免疫細胞治療の研究開発

当院の免疫医学研究室は崇城大学生物生命学部応用生命科学科との共同研究を行い、「標的分子を使ってリンパを活性化する」新しい免疫細胞治療の研究開発を行っています。
このたびその成果の一部を専門誌(Biol. Pharm. Bull. 35a(8)2012)に発表しました。
また、12月に開催される日本バイオセラピィ学会にも発表の予定です。

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第24回 日本バイオセラピィ学会学術集会総会で当院の研究成果を発表

「Trasutuzumabで刺激した強化免疫細胞治療」を学会にて発表

平成23年12月1、2日に和歌山で開催された第24回日本バイオセラピィ学会学術集会総会にて当院 免疫医学研究室より、要望演題「Trasutuzumabで刺激した強化免疫細胞治療の検討」という演題で研究員 中川 晋一郎が発表いたしました。 現在、がん治療に用いられている分子標的薬を直接投与するのではなく、免疫細胞治療の培養工程で用いることで、従来の活性化自己リンパ球よりも強いリンパ球を培養できないかを検討したものです。

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日本バイオセラピィ学会学術集会総会で当院の研究成果を発表

「活性化自己リンパ球とγδT細胞の共培養による増殖」を学会にて発表

平成21年11月26、27日に大阪で開催された第22回日本バイオセラピィ学会学術集会総会にて当院 免疫医学研究室より、一般口演にて 「ゾレドロン酸で刺激した複合型自己活性化リンパ球療法の培養検討」という演題名で発表を行いました。以下その内容について説明いたします。

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現在、当院にて実施している「活性化自己リンパ球・NK細胞療法」の発展を目指し、最近注目されているγδ(ガンマ・デルタ)T細胞をこれまで行ってきたリンパ球・NK細胞と同時に増殖・活性化する事が可能かを検討した基礎研究です。  ヒト末梢血リンパ球中に1〜10%程度しか存在しないといわれるγδT細胞はゾレドロン酸という薬剤で刺激することで増殖・活性化する事が知られています。このγδT細胞をこれまでの活性化自己リンパ球と同時に増殖・活性化し、一度の投与でがん細胞への攻撃手段を増やすことを目的としております。

図1:培養上清中のIFN−γの産生量今回、健康ドナーより得られた細胞で検討を行ったところ2週間の培養で活性化自己リンパ球とγδT細胞の総数が30〜50億個まで増殖することに成功しました。

また、その細胞の割合は、およそ1:1の割合で増殖していたことから、がん細胞への攻撃手段が増える可能性が示されたと考えております。

また、培養上清中のIFN−γ(インターフェロン‐ガンマ)という免疫活性化物質は、 活性化自己リンパ球、γδT細胞単体の培養と比較して優位に高い値を示しました(図1.赤色のグラフ)。

がん免疫療法の選択枝が増加している今般、これら2種類の細胞を同時に増殖・活性化することでがんを攻撃する選択枝が増えることが期待できると考えております。今後、本研究を発展させるために日々研究を進めております。

日本癌学会学術総会での当院の研究成果の発表

「NKT(ナチュラル・キラーT細胞)の培養による増殖」を学会にて発表

平成17年9月14日より16日まで札幌市で開催された第64回日本癌学会学術総会で、当クリニック免疫研究所で昨年より研究に取り組んできた「NKT(ナチュラル・キラーT細胞)の培養による増殖」の研究成果が発表されました。 発表は、ワークショップ「エフェクター細胞の制御」で「NKT-P1A(CD161)モノクローナル抗体を用いたヒト機能型NKT細胞増殖方法の検討」という演題で吉田憲史総院長により発表されました。以下その内容について説明いたします。

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NKT細胞を最大459倍に、免疫活性物質インターフェロンも2000倍近くに。

当クリニックでは、がん治療第4の柱として注目されている「活性化自己リンパ球・NK細胞療法」を多くの進行がん、末期がんの患者に実施し、有効率42%の成績を挙げています。 この治療法の更なる発展のため昨年から新しい免疫細胞NKT(ナチュラルキラーT)細胞を細胞培養により増殖させる研究を続けてきましたが、今般数種類のがん患者のリンパ球を培養中に特殊な抗体(CD161)で刺激することにより、培養14日目にはNKT細胞が最高459倍に増殖することをつきとめました。(表1) 又培養液上清中の免疫活性物質IFN-γ(インターフェロン)を測定すると2,000倍近くに上昇していました。(表2)

表1:NKT(ナチュラルキラーT)細胞の増殖表2:免疫活性物質インターフェロンの上昇

ヒトの血液中のNKT細胞は全血液細胞の0.58±0.36%しかなく微量ですが、極めて強力な抗がん活性を持ち、がん細胞のアポトーシスを誘導し、動物実験ではほぼ完全に肝臓や肺へのがん転移を抑制するといわれています。最近このNKT細胞を活性化させる方法として、自然界から発見された抗腫瘍活性物質として、α-GalCer(アルファ・ガラクトシルセラミド)が脚光を浴び盛んに用いられていますが、まだ臨床治験例も多くありません。今般の私達の研究は、このα-GalCerを用いることなく、がん患者のリンパ球を培養しながら、モノクローナル抗体(CD161)で刺激することにより、NKT細胞をも増殖させ、免疫力をパワーアップ可能であることを立証したものであります。今後の研究の発展により強力な治療法の確立が期待できると考えます。鋭意この研究を進めております。